「テレビでは金1g○万円って言っていたのに…」
「テレビでは金が1グラム○万円と言っていたのに、査定してもらったら金額が違う……」
「今日の金相場を調べてから来たのに、どうしてその金額で買い取ってもらえないの?」
金を売却するとき、このような疑問を持つ方は少なくありません。
1円でも高く売りたいからこそ、ニュースやインターネットで金相場を調べてから査定へ行くのは当然です。
ただし、ニュースなどで目にする「金価格」と、実際に指輪やネックレスを売却するときの「査定価格」は、必ずしも同じものではありません。
その理由は、大きく分けると**「表示されている価格の種類」「金の純度」「品物の形状」「再流通までに必要なコスト」「相場変動」**にあります。
今回は、ニュースで聞いた金価格と実際の査定額に差が生まれる理由を、できるだけ分かりやすく解説します。
まず知ってほしい「小売価格」と「買取価格」の違い
金には、商品を購入するときの価格と、売却するときの価格があります。
例えば、田中貴金属では「店頭小売価格」と「店頭買取価格」をそれぞれ別の価格として公表しています。さらに、小売価格と買取価格の差である「スプレッド」は、市場環境によって変わる場合があります。
つまり、金相場が「1グラム○○円」と報道されていても、まず確認したいのは、
その数字が「小売価格」なのか「買取価格」なのか
という点です。
例えば「1グラム25,000円」という数字をニュースで見たとしても、それが新品の金地金を購入するときの小売価格であれば、そのまま25,000円で手持ちの金を買い取ってもらえるという意味ではありません。
これは外国為替に「買値」と「売値」があるのと似ています。
ニュースで見る金価格と「買取価格」は同じとは限らない
テレビや新聞、インターネットニュースでは、その日の金相場を分かりやすく伝えるために、大手地金商が公表している価格などを紹介することがあります。
しかし、「金価格」という言葉だけでは、小売価格なのか買取価格なのかが分からない場合があります。
実際に大手地金商が公表する価格を見ると、同じ日の同じ金でも、小売価格と買取価格には差があります。
そのため、
ニュースの金価格 × 重さ = 自分の品物の査定額
とは限りません。
金相場を確認するときは、「今日の金価格」だけではなく、「買取価格なのか」まで確認することがポイントです。
K24とK18では、含まれている金の量が違う
もう一つ大きな理由が「品位」です。
品位とは、その品物の中にどのくらい金が含まれているかを表すものです。
純金に近いK24に対して、ジュエリーでよく使われるK18は、金の含有率が750/1000、つまり75%です。残りは、強度や色を調整するために銀や銅、パラジウムなどの金属が使われます。日本ジュエリー協会でもAu750をK18と表記すると説明しています。
そのため、例えば同じ10グラムでも、
K24の10グラムと、K18の10グラムでは、含まれている純金の量が違います。
ニュースで報道される金価格が純金を基準とした価格であれば、K18の指輪にその価格をそのまま掛けることはできません。
「金の指輪だからニュースの金価格と同じ」というわけではないのです。
インゴットとジュエリーでは査定方法が異なる場合がある
「K24なら、インゴットもネックレスも同じ価格では?」
と思われる方もいるかもしれません。
しかし、同じK24表記であっても、インゴットとジュエリーでは買取価格が異なる場合があります。
インゴットは、メーカー、刻印、重量、品位などが規格化された資産用の商品として流通しています。
一方、指輪、ネックレス、金杯などの製品は、買い取ったあとに品位を確認し、溶解・精錬して地金として再利用されるケースがあります。
そのため、再流通させるまでに確認、選別、精錬などの工程が必要となり、それらを考慮して査定価格が決まります。
実際に大手地金商でも、金地金には「小売価格」「買取価格」が設定される一方、貴金属ジュエリーについては別のリサイクル価格が案内されています。
つまり、
「純金だからすべて同じ1グラム価格」ではない
ということです。
アクセサリーを再び「金」として流通させるための工程がある
使わなくなった指輪やネックレスを買い取ったあと、そのままインゴットとして販売できるわけではありません。
品物によっては、
品位の確認、異物や石の除去、仕分け、溶解、精錬、輸送などの工程が必要になります。
そのため、完成された規格品のインゴットと、再精錬を前提としたジュエリーでは、業者間での取引価格が異なる場合があります。
これは「金の価値を低く評価している」ということではなく、次の流通段階までに必要となる工程が違うためです。
金相場は常に動いている
金価格は固定されているわけではありません。
世界の金相場と為替相場をもとに国内価格が決まり、相場が大きく動くときには、1日の中で何度も価格が変更される場合があります。日本ジュエリー協会も、国内の金価格は国際市場価格と為替などを基礎に決まり、相場が激しく動くと1日に何度も変わることがあると説明しています。
田中貴金属も、通常の公表時間以外でも海外相場や為替が大きく変動した場合には、同日中に価格を変更することがあるとしています。
そのため、
「朝のニュースで見た価格」と「午後に査定を受けたときの価格」
が同じとは限りません。
特に相場が大きく動いている時期は、数時間の違いでも査定の基準価格が変化することがあります。
「ニュース価格×重さ」で計算してはいけない?
参考として計算すること自体は問題ありません。
ただし、より現実に近い金額を考えるには、
金の品位 × 重量 × その日の買取基準
を見る必要があります。
例えば、10グラムの指輪でも、それがK24なのかK18なのかK14なのかによって、含まれている金の量は異なります。
さらに、宝石が付いている場合は、指輪全体の重量がそのまま金の重量になるわけではありません。
査定では、刻印、品位、重量、石や異素材の有無などを確認しながら価格を算出します。
「K18」の刻印があれば必ずK18なの?
刻印は査定の重要な手掛かりですが、刻印だけで最終判断するとは限りません。
「K18」「750」「K24」「999」などの刻印を確認したうえで、品物によっては専用の機器などを使用して実際の品位を確認します。
海外製品や古いジュエリーでは、日本で一般的な刻印とは異なる表示が使われている場合もあります。
また、刻印がなくても金が含まれている品物があります。
「刻印がないから金ではない」と自己判断して処分せず、一度査定へ出してみることをおすすめします。
石が付いた指輪はどう計算する?
ダイヤモンドや宝石が付いた指輪の場合、指輪全体の重量をそのまま金として計算することはできません。
例えば、指輪全体が10グラムでも、その中にダイヤモンドや色石、金以外の部品が含まれていれば、それらを考慮して金部分の重量を確認します。
一方で、ダイヤモンドや宝石そのものに価値がある場合は、金とは別に石の価値を査定できる可能性があります。
そのため、石を自分で取り外したりせず、そのままの状態でお持ちいただくことをおすすめします。
壊れた金製品でも価値は変わらない?
金は、バッグや家電のように「壊れたから使えない」という理由だけで価値がなくなるものではありません。
例えば、切れてしまったネックレス、片方だけのピアス、変形した指輪、石が取れてしまったリングでも、金としての品位と重量が確認できれば査定できる可能性があります。
デザインが古いからといって、金そのものの価値がなくなるわけでもありません。
金価格が高い時期には、「何十年も前のアクセサリーを整理していたら、思っていた以上の金額になった」というケースも考えられます。
金価格を見るときに確認してほしい3つのこと
ニュースやインターネットで金価格を見る際は、**「小売価格か買取価格か」「K24を基準にした価格か」「いつ発表された価格か」**の3点を確認してみてください。
これだけでも、「ニュースでは○万円だったのに、なぜ査定額が違うの?」という疑問の多くを理解しやすくなります。
消費税は査定額との差の理由なの?
ここは誤解されやすい部分です。
金・白金地金の取引には事業者側の消費税上の取り扱いや本人確認に関する特別なルールがありますが、「個人が消費税を納めないから、その分を一律に査定額から差し引く」という単純な仕組みではありません。 国税庁も、金・白金地金の課税仕入れについて、事業者側の仕入税額控除や本人確認書類の保存ルールを定めています。
そのため、お客様向けには、査定額との差を説明する主な理由として「消費税」を挙げるよりも、小売価格と買取価格の差、品位、再流通・精錬コスト、相場変動を説明する方が分かりやすく正確です。
なお、金地金を売って利益が生じた場合は、原則として所得税上の譲渡所得の対象となる場合があります。税務上の取り扱いは売却状況などによって異なるため、高額な売却の場合は税務署や税理士へ確認してください。
よくある質問
ニュースで見た金価格で買い取ってもらえませんか?
ニュースで紹介されている価格が「店頭小売価格」の場合、その価格はお客様が金地金を購入するときの価格です。
売却するときは「買取価格」が基準になるため、同じ金額にはなりません。
さらに、K18などのジュエリーの場合は、品位や重量、品物の状態などを確認して査定します。K18ならニュース価格の75%になりますか?
K18の金含有率は75%ですが、単純にニュース価格へ75%を掛けた金額が、そのまま店舗の買取価格になるとは限りません。
ニュースで表示されている価格の種類や、店舗の買取基準、精錬・流通などの条件によって査定額は変わります。同じK18なのに店によって価格が違うのはなぜ?
店舗によって、売却先、精錬先、検査方法、流通コストなどが異なるためです。
どの相場を基準にしているか、手数料をどのように考えているかによっても査定額に差が出る場合があります。インゴットとK24のネックレスは同じ価格ですか?
同じ純度であっても、必ず同じ買取価格になるとは限りません。
規格化されたインゴットと、精錬や品位確認が必要なジュエリーでは、再流通方法が異なるためです。切れたネックレスでも売れますか?
金として品位と重量が確認できれば、壊れていても査定できる可能性があります。
切れたネックレス、片方だけのピアス、変形した指輪なども、捨てずにそのままお持ちください。
ニュースの金価格だけで「安い」と判断しないでください
テレビで見た金価格と、実際の査定額に差があるからといって、必ずしも安く買い取られているというわけではありません。
金の査定額には、表示されている相場の種類、K24・K18などの品位、重量、インゴットかジュエリーか、再流通までの工程、そしてその時点の金相場など、さまざまな要素が関係しています。
金相場は世界の市場と為替をもとに動いており、1日の中でも価格が変わる場合があります。
だからこそ、
「ニュースではいくらだったか」だけではなく、「自分が持っている品物はいくらになるのか」を実際に確認することが大切です。
売るナビ ベイシア白河モール店では、貴金属をはじめ幅広い品物の査定を行っており、提示された査定額に納得できない場合は無料で断ることができます。
「K18かどうか分からない」
「刻印が見当たらない」
「昔の指輪なので価値が分からない」
そのような金製品も、処分してしまう前に一度ご相談ください。